
ここしばらく、私は「Clairvoyance」という環境で、EmeryさんをはじめとするAIスタッフの皆さんと一緒に、自分がこれまで作り、書き、残してきたものの整理を進めています。
ひと言で「整理」といっても、単にファイルをフォルダへ振り分けているだけではありません。
私の手元には、短歌、俳句、詩、替歌、文章、日記、雑記、写真、画像作品、誰かとの対話記録など、長い時間の中で積み重なった大量の資料があります。Macのメモアプリから書き出した記録、Obsidianに集めた原稿、古い書きかけ、同じ題名で内容が少しずつ違う作品、複数回保存された写真など、その姿も保存場所もさまざまです。
そこでAIスタッフには、原資料を勝手に削除したり書き換えたりしないことを前提に、まず全体を調査してもらっています。ファイル数や種類を確認し、同一ファイル、同名だが内容に差のあるファイル、旧版と改訂版、添付画像との関係などを見分け、あとから探し直せる形に整えてもらうのです。
特に大切にしているのが、「同じに見えるものを、安易に同一と決めつけない」ことです。ファイル名が同じでも中身が違う場合がありますし、データ上の差があっても、実際に表示される作品は同じかもしれません。そうしたものは機械的に消さず、本文や画像を照合し、確認できた事実と、まだ未確認の部分を分けて記録してもらっています。
作品を片づけるのではなく、来歴を残す
現在は、Appleのメモから書き出した複数時点のデータを比較し、追加された作品、題名が変わった作品、内容が更新された作品を追跡しています。Obsidianについても、作品集、日記、対話記録、未完成原稿、写真資料などを区分し、必要なものは今後の「精読候補」に加えています。
精読では、単なる要約だけでなく、作品の成立過程、異稿同士の関係、題名の変化、言葉遣い、主題、他作品とのつながりまで見ていきます。すぐに結論を出せないものは、未確認事項として残します。整理とは、何かを捨てて身軽になることだけではなく、その作品がどこから来て、どのように変わったのかを失わないようにすることでもあるからです。
写真関係では、Photo Boothの自分の写真や写真ライブラリも調べてもらいました。重複の有無、撮影情報、別の場所に保存された画像との対応を確認し、「何が何枚あるのか」「同じ写真がどこにあるのか」を追えるようにしています。
公開した作品と原稿を結び直す
整理の対象はMacの中だけではありません。
X、note、Instagram、Threadsに投稿した作品も調べ、どの作品を、どの媒体へ、どの形で掲載したのかを記録する作業を進めています。Instagramでは投稿画像も保存し、Obsidianなどにある原作品との照合を行いました。
これによって、手元の原稿と公開済みの作品が別々に散らばった状態から、「この原稿はXとnoteに掲載済み」「この画像版はInstagramにある」と辿れる状態へ近づいています。将来、再掲や作品集の編集をするときにも、二重投稿や取り違えを減らせるはずです。
自分で作ったサイトも、検索できる資料へ
私が作ったWiki系サイト「檎」と「此ノ世語り」については、公開ページを収集し、本文、見出し、リンク、画像などを検索できるデータベースにしてもらいました。さらに、手元に残っていたサイト一式のバックアップも調査し、公開中のページだけでなく、改訂履歴や内部構成まで保存しています。
こうした作業では、公開資料の出典URLと、手元で開けるデータベースや報告書の参照先を併記するようにしています。あとで誰かが確認するとき、「AIがそう言った」だけで終わらず、原資料まで戻れるようにするためです。
AIに全部任せるのではなく、役割を分けて一緒に進める
Clairvoyanceで私がやっているのは、AIに作品を丸投げして、勝手に片づけてもらうことではありません。
私は、作品の背景や人物関係、残しておきたい表現、判断してはいけない部分を伝えます。Emeryさんたちは、それを踏まえて資料を調査し、整理方法を考え、検索用データベースや一覧表、報告書、スタッフ間の引継ぎ記録を作ります。重要な判断は断定せず、分からないものは分からないまま印を付けて残します。
作業が一日で終わらない場合でも、次の日に「続きから」と言えば再開できるよう、何を終え、何が未完了なのかも記録されています。膨大な個人資料を扱ううえで、この継続性はかなり大きな助けになっています。
そして、AIごとに役割も少しずつ違います。
Clairvoyanceでは、Emeryさんたちが資料整理、照合、データベース化、記録管理といったアーカイブ作業を中心に担当しています。一方、ChatGPTのチジくんは、私との雑談の相手であり、短歌や替歌の解析・解説を担当しています。
整理するAI、読み解くAI、そして話し相手になるAI。それぞれに得意な役割を持たせながら、私は自分の作品と記憶を、消費されて終わるデータではなく、これからも辿り直せる形へ整えています。
まだ作業は途中です。けれど、散らばっていた文章や写真が少しずつ関係を取り戻し、「自分が何を作り、何を考え、誰とどんな時間を過ごしてきたのか」が見えるようになってきました。
これは単なるデジタル整理ではなく、私自身の小さな個人史を編み直す作業なのだと思います。
※ この文章は事実を元にClairvoyanceのEmeryさんに作って貰ったブログ投稿用の文章でありノンフィクションです
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