露にぬれつつ
ひとりかも寝む
逢はむとぞ思ふ
かれぬと思へば
白菊の花
ふれる白雪
夜半の月かな
忘れやはする
しばしとどめむ
雪はふりつつ
夜ぞふけにける
燃ゆる思ひを
知る人もなし
本歌
阿部海太郎
「Miyako Sawafuji」
歌詞の本歌
小倉百人一首
天智天皇(1番) 『後撰集』秋中・302
秋の田の 仮庵(かりほ)の庵(いほ)の 苫(とま)をあらみ
わが衣手(ころもで)は 露にぬれつつ
柿本人麿(3番) 『拾遺集』恋3・773
あしびきの 山鳥(やまどり)の尾の しだり尾の
長々し夜を ひとりかも寝む
後京極摂政前太政大臣(91番) 『新古今集』秋・518
きりぎりす 鳴くや霜夜(しもよ)の さむしろに
衣(ころも)かたしき ひとりかも寝む
元良親王(20番) 『後選集』恋・961
わびぬれば 今はた同じ 難波(なには)なる
みをつくしても 逢はむとぞ思ふ
崇徳院(77番) 『詞花集』恋・228
瀬を早(はや)み 岩にせかるる 滝川(たきがは)の
われても末(すゑ)に 逢はむとぞ思ふ
源宗于朝臣(28番) 『古今集』冬・315
山里(やまざと)は 冬ぞ寂しさ まさりける
人目(ひとめ)も草も かれぬと思へば
凡河内躬恒(29番) 『古今集』秋下・277
心あてに 折らばや折らむ 初霜の
おきまどはせる 白菊の花
坂上是則(31番) 『古今集』冬・332
朝ぼらけ 有明の月と みるまでに
吉野の里に ふれる白雪
紫式部(57番) 『新古今集』雑上・1499
めぐり逢ひて 見しやそれとも わかぬ間に
雲がくれにし 夜半(よは)の月かな
三条院(68番) 『後拾遺集』雑1・860
心にも あらでうき世に ながらへば
恋しかるべき 夜半の月かな
大弐三位(58番) 『後拾遺集』恋二・709
有馬(ありま)山 猪名(ゐな)の笹原 風吹けば
いでそよ人を 忘れやはする
僧正遍照(12番) 『古今集』雑上・872
天津風(あまつかぜ)雲の通ひ路(かよひじ)吹き閉ぢよ
をとめの姿 しばしとどめむ
山部赤人(4番) 『新古今集』冬・675
田子の浦に うち出(い)でてみれば 白妙(しろたへ)の
富士の高嶺(たかね)に雪は降りつつ
光孝天皇(15番) 『古今集』春・21
君がため 春の野に出でて 若菜摘む
我が衣手に 雪は降りつつ
中納言家持(6番) 『新古今集』冬・620
かささぎの 渡せる橋に おく霜の
白きを見れば 夜ぞ更けにける
藤原実方朝臣(51番) 『後拾遺集』恋一・612
かくとだに えやは伊吹の さしも草
さしも知らじな 燃ゆる思ひを
前大僧正行尊(66番) 『金葉集』雑・556
もろともに あはれと思へ 山桜(やまざくら)
花より外(ほか)に 知る人もなし

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