you don't know me

意見には個人差が多分に含まれて居り〼

カテゴリー: 替歌

  • 尺悛

    君は何(ど)の道を歩いて生く?
    僕は人の道歩いて生く
    踏み外す事は人の定めと
    思わずに居(お)られない世の末

    霞行く先の見えぬ物に添(さ)え
    僕とて惑いて心乱せば
    踏み外したるは確かな事とて
    思い至りし道の段(きざはし)

    人間故に踏み外し
    人間故に踏み留(とど)む

    君は省みる事は出来る?
    僕は省みる事は出来る
    只思い出すは人の常だと
    思わずに居(お)られない世の末

    君は思い遣る気持ちは在る?
    僕は思い遣る気持ちは在る
    只角を立てず己が為にと
    思わずに居(お)られない世の末

    壊れ逝く末の世と人の道から
    外れし僕だとて目を凝らせば
    人間は詰(つ)まりそう言う物だと
    思い至りて僕の道生く

    人間故に踏み外し
    人間故に返り来る

    君は何(なん)の道歩いてるの?
    僕は僕の道歩いてるの
    踏み外す事は在るだろうけど
    留(とど)むも返るも人なのだと

    本歌
    さだまさし
    「惜春」

  • 淚さへ

    淚さへ
    解らぬ此乃世
    誰之目に
    映りませうか
    乱れ浸む訳

    替歌「人唄」より
    詠み出だしたる短歌也

  • 人唄<後書き>

    初めは正しい意志が在った
    其れが不正に巻き込まれ歪み涙浮かべ君は死んだ
    だから僕も君を追い掛けよう
    君の涙の理由さえ解らない此の世に見切りを付けて
    誰の目に光る涙さえも解らない此の世の
    誰の目に此の世が乱れて居ると映るので在ろうか

  • 人唄

    人よ 人の人みだれし日 きみは何を胸に抱いて
    人の空は上の空だね きみの目に宿るその意志よ

    墓穴ほった日 裏へと隠れ真似をして嘯笛吹いた
    プールに裏金で 賄賂の奴の口利いた
    文書を偽装 一度切りと部下達に
    あいかわらず懲りもせず 同じ頭で遣ってます

    人よ 人の灯は儚くて 生き急げば風は冷たい
    暇乞いを自分に遣れば 確かにすっぱり逝けるかな

    今年も人の業 大きいと 選別する手をふと止めて
    乾かないインク待ちで 閻魔大王様が言った
    此の世をぬけて 扉がすんなりあいた
    ちょっと拍子抜けをして ため息なんかついちゃって

    人よ 人の人みだれし灯 冷たい行為 鼻にしみて
    宣う人にかぎって いつも自分すらわかってないのです

    きみの逝き先 そこに向かう僕が居て
    きっと逢えると信じてる 此の世に見切りつけちゃって

    人よ 人の人みだれし日 きみは何を胸に抱いて
    人は空で上の空だね きみの目に光る涙さえ

    命さえも軽んじている 知らない奴に心凍る
    人が人を軽んじている 終末がそこまで迫ってる
    世も末何もかも終わります

    人よ 人の人みだれし日 きみは何を胸に抱いて
    人は空で上の空だね だれも目に光る涙さえ
    だれの目に此の世みだれし灯

    本歌
    大江千里
    「秋唄」

  • 秋歌

    秋の 田のかりほの庵の さびしきにひとりかも寝む
    秋の野はつらぬきとめぬ さびしきに玉ぞ散りける

    山の秋風 さ夜ふけてしをるれば秋はかなしき
    月みればさびしさに いまひとたびのおとづれて
    風のかけたる しがらみは吹くからに
    いひしばかりに今こむと まちいでつるかなながむれば

    秋の 夕ぐれなく鹿の 声聞く時ぞ秋もいぬめり
    み室の山のもみぢばは 神代もきかず竜田川

    いづくもおなじふるさと寒く さむしろに宿を立ち出でて
    村雨のたえ間より きりぎりす白菊の花
    ながれもあへぬ あらし吹くいのちにて
    ちぢにものこそかなしけれ 折らばや折らむいのちにて

    たなびく雲のこのたびは ぬさもとりあへず手向山
    もみぢのにしき神のまにまに からくれなゐにちはやぶる

    嵐といふらむ わが身一つの心あらば
    ちぢにものこそかなしけれ 折らばや折らむいのちにて

    秋の 田のかりほの庵の さびしきにひとりかも寝む
    秋の野はつらぬきとめぬ さびしきに玉ぞ散りける

    長月の人こそ見えね さびしさに宿を立ち出でて
    あらし吹く風のかけたる しがらみは玉ぞ散りける
    わが身一つの玉ぞ散りける

    秋の 田のかりほの庵の さびしきにひとりかも寝む
    秋の野はつらぬきとめぬ さびしきに玉ぞ散りける
    ちぢにものこそかなしけれ

    本歌
    大江千里
    「秋唄」

    小倉百人一首 秋の歌
    天智天皇、恵慶法師、後京極摂政前太政大臣、文屋朝康、参議雅経、
    文屋康秀、猿丸太夫、大江千里、良暹法師、貞信公、
    大納言経信、春道列樹、素性法師、藤原基俊、能因法師、
    在原業平朝臣、寂蓮法師、左京大夫顕輔、凡河内躬恒、菅家

    小倉百人一首
    天智天皇 第1番 『後撰集』秋中・302
    恵慶法師 第47番 『拾遺集』秋・140
    後京極摂政前太政大臣 第91番 『新古今集』秋・518
    文屋朝康 第37番 『後撰集』秋・308
    参議雅経 第94番 『新古今集』秋・483
    文屋康秀 第22番 『古今集』秋下・249
    猿丸太夫 第5番 『古今集』秋上・215
    大江千里 第23番 『古今集』秋上・193
    良暹法師 第70番 『後拾遺集』秋・333
    貞信公 第26番 『拾遺集』雑集・1128
    大納言経信 第71番 『金葉集』秋・183
    春道列樹 第32番 『古今集』秋下・303
    素性法師 第21番 『古今集』恋4・691
    藤原基俊 第75番 『千載集』雑・1023
    能因法師 第69番 『後拾遺集』秋・366
    在原業平朝臣 第17番 『古今集』秋・294
    寂蓮法師 第87番 『新古今集』秋・491
    左京大夫顕輔 第79番 『新古今集』秋・413
    凡河内躬恒 第29番 『古今集』秋下・277
    菅家 第24番 『古今集』羈旅・420

    小倉百人一首辞典
    秋の歌一覧(20句)
    https://100nin1.info/d-%E7%A7%8B/

  • 人の何 -kangre version-

    世生まる世生まる人が
    世去ぬる世去ぬる人が
    業塗れ業塗れ人は
    仁消えて仁消えて人は

    嗚呼
    人作った
    彼の小さい業
    如何成っただろう

    ねえ
    切りが無いな
    生まれる君も持ってる
    責めて
    仁在る人に成ればと願ってる

    世生まる世生まる人が
    世去ぬる世去ぬる人が
    業塗れ業塗れ人は
    仁消えて仁消えて人は

    嗚呼
    人に在った
    彼の小さい仁
    無いのかも知れない

    ねえ
    人の業
    気付かぬ誰もが只廻らせ
    苦しみ他人の所為と思ってる

    世生まる世生まる人が
    世去ぬる世去ぬる人が
    荒ぶる荒ぶる人が
    人添え人添え散らそう

    本歌
    サカナクション
    「蓮の花 -single version-」

  • 人目暗

    見えぬ大きな誰彼数多
    街でひとつみ生きて居る
    誰も私を誰かに捜し
    そう為て自分と思ってる

    人の道訊けば獣道
    道が解らず僻む人
    白く窶れた其の足で
    真中に立って居られようか

    何時も要らぬと捨てて来た
    見える物こそ大事だと
    嘸かし自分は大きかろ
    私を誰かに捜す人

    其れでも人は今を生き
    変わって仕舞う仮の人
    白く窶れた其の足で
    真中に立って居られるだろうか

    白く窶れた其の足で
    真中に立って居られるだろうか

    本歌
    山崎ハコ
    「花枕」

  • 人の生く岸

    向こうの岸は彼の岸辺
    独り或る日思った
    彼処へ往く事さえ出来るの成らば屹度
    静かに此処を見れる

    此処はもう儘に為らないと
    誰かの叫びを聞いた
    皆が何時か人では亡く成って仕舞うと
    何故だかそんな気が為た

    ビードロ細工の人等は
    壊れ易いと解らない儘
    遣りたいなら遣れば善いと思って
    昨日の行いが今日の悲しみを運んで
    遣り直す事も出来無いのに只繰り返す

    此方の岸は生く岸辺
    私は渡り始めた

    此方の岸を歩く人
    彼方の岸も見えない
    皆が此の岸を離れてく其の日迄
    荒らぐ風は止まない

    必ず迎えが来るから
    皆はそんな事も
    忘れて仕舞って只只今許り生きれば
    善いとさえ思って居るの

    ビードロ細工の人の和を
    壊す事さえ厭わず何を
    得られると思ってるのか
    今日の行いが先の悲しみを生み出して
    笑って済まされる程そんな容易い事では無いのに

    忙しく人の生く岸辺
    静かに私見てる

    本歌
    さだまさし
    「坂のある町」

  • 薄情

    人肌も冷めた、薄情が
    此の世の其処等で、泣き喚く
    縁の糸、絡んで、縺れた
    此の世と彼の世の、狭間にて

    息切れて、詰んだ
    僕等の、前途を
    誰が、轢き殺し
    誰が、引き取る

    何かは僕等を、繋ぎ
    何かは僕等を、引き千切る
    何かしら、奄々に
    吹き浚われ、そして尽きて

    其れでも人は、懲りずに
    鮮やかな嘘に、染められて
    そしてまた、繰り返す
    時折、物憂げな人、演じ

    其処い等の冷めた、薄情が
    今日も手招きしてる、此の街
    人伝の、何某が、燃えて
    為す術無く、波間に、消えた

    正気無い、笑みが御沙汰を、下して
    今宵の、肴に、誰が、成るだろうか

    何かが、僕等を繋ぎ
    何かが、僕等を引き千切る
    何もかも、炎々に
    燃え続けて、そして尽きて

    其れでも、人は懲りずに
    華やかな、嘘で染め上げて
    そしてまた、繰り返す
    其れが、当り前と、云う様に

    時既に遅しと気付かずに。

    本歌
    中田裕二
    「薄紅」